WIRROW Spring Summer 2014 Exhibition 開催後記



昨晩のソワレ手帳展に続き11月に開催された展示会の[あとがき]。
はいいろオオカミにとって初めてとなるファッションブランドの展示会となりました。


[WIRROW Spring Summer 2014 Exhibition]
開催後記


もともと、展示会の予定をしていなかったところに急遽、入って頂いた今回の展示。
限られた時間の中でのひとつの挑戦、それは当日搬入の当日オープン。
いつも展示には余計に時間を掛けてしまいがちな[はいいろオオカミ]にとってこれは、大きな賭けでもありました。
さらには初めてのブランドの展示・受注会ということで多少の不安はありましたが、綿密な打合せにより当日滞りなくオープンを迎えられたことは感謝に尽きます。


WIRROWはカットソーを中心とした2013 S/Sより始まった、まだ新しいブランドです。
コンセプトには「ライフスタイルに深く関わる日常着・・」とあります。


私事になってしまいますが、私が南青山に小さなお店を始めて、丸2年。
いままで、何気なくしてきた「消費そのもの」の考え方に少しづつ変化が芽生え、おそらく小さなお店を個人でやっているからでしょうか、何か必要なものを購入するとしても出来れば「創り手」や「お店」の顔が見えるところで・・と考えるまでになりました。


そう思い至ってから、なかなか買えるものがなく、実は服も2年以上同じものを着ているという怠慢に陥っていたのです。(それらをあろうことか私は作業着と呼んで誤摩化していました・・)


そこに展示の話をしに来てくれたのがWIRROWのお二人でした。
まさにこれからという状況もそうですが、二人の持つ空気感、そして何より創っている服に心惹かれ共感したことは言うまでもありません。


私の尊敬する建築家のひとり、中村好文さんは「普段着の住宅」というものを提唱しつづけていますが、それでは普段着というのは何でしょうか。
その答えがWIRROWの掲げるコンセプトの2行目に記されている様に思えます。


「着る程に愛着が深まる様な、生活の中で活きる服」


私がそうしてきた様な着古した服ではなく着活かした服のことでしょう。
きっとそれは愛着を持って、育てることの出来る服や空間。
古道具もそうですよね。
愛着を持って接しなければ、決して再び活きることのない過去の遺物となってしまいます。


少し話が脱線しつつありますが、私が何が言いたいかというと。
これは私自身も着てみて実感。
普段着に愛着を持てるという幸せを身近に感じているということです。
自分の身につけるものや身の廻りのもの、ひとつひとつに愛着を持って生活が出来るということは私が掲げる理想でもあります。
また、この潤いを[はいいろオオカミ]を訪れてくれる皆さんと共有できたということも、私にとって大きな幸せとなりました。


WIRROWはこれから実店舗を構えることや、ますますラインナップに磨きをかけることで、きっとどんどん皆さんの身近になっていく存在。


強くしなやかに、ふっと一息休める様な大きな木陰を作って、たくさんの人に愛される場を創りあげるその日を、皆さんと一緒に私も心待ちにしたいと思います。


最後に・・今回の巡り合わせを与えてくだっさったJTさんにも厚く御礼申し上げます。


2013年 12月15日
道具と雑貨 はいいろオオカミ 店主



WIRROW
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