2014 ソワレ手帳展 -Giving off the stars- 開催後記



道具と雑貨 はいいろオオカミでは11月開催の展示会がなんと3回もありました。
その最後、黒川大介 吹きガラス展も好評のうちに幕を閉じ、今は久しぶりの通常営業の日々を過ごしています。


さて、だいぶ時間が経ってしまいましたが、落ち着いてきたところでそれぞれの展示の[あとがき]でもひとつ。


まずは福岡からオリジナルの手帳と文具を出展してくれたソワレの2014 手帳展から。


[2014 ソワレ手帳展 -Giving off the stars-]
開催後記


開催日前日まで、メールや電話での連絡だけで進めてきた今回の展示。
不思議と不安は感じず、いつも扱っている商品の様にすんなりとお店の空間に展示出来ました。
オリジナルの文具、手帳たちはどれも素材にこだわったシンプルなものばかりで、オリジナルの商品でなかなか、ここまで思い切ったことは出来ないなあというのが正直な感想でした。


オープンから二日間、在店して頂いているときにやっと直接お話も聞くことが出来たのですが、やはり作っている本人たちが使いたいもの、欲しいものを作るということも基本にある様で、その辺りは[はいいろオオカミ]とも共有出来る感覚のひとつだった様に思います。


[-Giving off the stars-星を放つ]


これは展示の副題にも添えられていた、2014年ソワレのオリジナル手帳のタイトルでもありますが、[星を放つ・・]これが、私にはとても力強い言葉に感じるのです。


手帳の中に描かれる山田一成さんが創りあげた星座の世界はほぼ全てが架空のもの。
だからこそ生まれてきた言葉だと思うのですが、今回、福岡を離れ東京[はいいろオオカミ]で発表をされたことと、無関係だとは考えられないのは私だけでしょうか。


はな・つ [放つ]

1 . 閉じ込められたり束縛されたりしていたものを自由に動けるようにしてやる。


自分のうちに知らず知らず蓄積されている良いものや悪いこと、それらを自由に解き放ちたいというのは誰にでもあって然るべき願望だと思います。


さて、私はというと今回が11回目の展示だった訳ですが、これは毎回、本当に思うこと。
新しく[何か]を考えて、多くの人の力、時間さらには作り手の精神、それら全てを内包して生み出される[作品]や[商品]を最後にお披露目頂く場に[はいいろオオカミ]を選んで頂いたことに敬意を払わずにはいられません。
それらと真正面から向き合って、その作品の意図や本質を捩じ曲げることなく来店して頂く皆様にお伝えしなくては・・と、気負いにも近い感覚で臨んでいます。
そして、どこまで届くかは分からずとも果てのない夜空に向かって[放つ]のです。


ほんの少しでいい、半身でいいから外に出してあげるだけで、随分と動きやすくなるものです。
今回、この展示で放たれたものが皆様の自由に少しでも繋がってくれれば幸いです。


2013年 12月14日
道具と雑貨 はいいろオオカミ 店主




ソワレ
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